今では美容外科クリニックは全国各地に広がってきており、プチ整形や整形は珍しいものではなくなりつつあります。美容外科は一般的な外科とは毛色が異なるため、看護師の職場環境も一般病棟とは違うのが特徴です。

完全予約制がほとんどのため急患はほとんどおらず、時間外勤務や夜勤もありません。にもかかわらず、看護師の給与水準が高めとなっていることから、美容外科で働きたいという看護師が多いのが現状です。しかし、一般的な医療機関のような数はなく、欠員が出ることも滅多にないため、求人が出されることも少ないでしょう。

美容外科の看護師は、診療の手伝いを基本に脱毛器や美顔器などの機器を操作したり、整形手術の補佐をしたりするのが主な仕事です。資格は看護師だけではなく、准看護師でもいいというところが多く見られます。一般外科では行なわない施術もありますが、看護師として特別な技術が求められるわけではありません。普通の看護師業務とコミュニケーション能力を重視するクリニックが比較的多いです。

ただ、一般外科のような医療行為は少ない傾向にあります。一般病棟に転職する際、美容外科での経験は実務として数えられないこともあるのです。そのため、スキルを積みたいと考える看護師の初就職先には不向きでしょう。反対にいえば、子育てや介護などとの両立を図りたい看護師には向いているといえます。美容外科に就職する前には、スキルとワークライフバランスを天秤にかけて考えるといいでしょう。